良い歯医者さんの選び方 〜ブログ 米国補綴専門医が教える、一般歯科医の知らない世界〜
良い歯科医の選び方。おそらく、友人知人から最もよく聞かれる質問。そして皆さん一番知りたいテーマではないでしょうか?
きちんと説明してくれる
痛くしない
優しい
綺麗なクリニック
最新の設備
治療中の写真を撮り、保存している
治療が早い
長持ちする
自宅、職場から近い
土日診療
平日遅くまで診療している
賞状やらがたくさん飾ってあって勉強している
衛生士さん、助手さんが可愛い
先生がイケメン
どんな最新の設備が揃っていても、スタッフが可愛くても、ドクターがイケメンでも、治療ができなければ、治らなければ意味がありません。いや、治療よりもまずは、目の前の患者さんの診断ができるかが先に来ます。
例えば、患者さんはインプラントを希望しているとして、まずインプラント治療が患者さん本人に相応しい処置なのか、判断できるかどうか。
自身の力量を知り、手に終えないと判断した時に、適切に専門医に紹介できるか。まずは自分の限界を知っていることが良医の一つの条件と言えるでしょう。
ただし、これは歯科医としてどうあるべきか、歯科医への問題提議です。
では患者の立場からはどうか。良い歯科医を見分けるポイントとは。。
残念ながら、明確な答えはありません。
唯一答えと言えるとしたら、それは、
自分の身は自分で守るしかない、ということ。
身もふたもない答えですみません。。
しかし、納得のいく治療を受ける第一歩としては、治療を開始する前に、必ずセカンドオピニオンを受けることです。
南青山にある歯科医院だから、名医だとは限りません。
銀座しかり、どこでもです。開業場所は関係ありません。誰でも好きな場所で開業できます。
大学病院、権威のある教授。残念ながら、名医かはわかりません。研究が主な業績で教授になる場合がほとんどです。
そこで、セカンドオピニオンです。そしてもし大掛かりな治療や自由診療、インプラントなどを考えているなら、受診中の歯科医院で、疾患に対する診査診断、治療オプション、それぞれのメリットデメリット、治療計画、治療期間、費用、予後やリスク、メインテナンスなど一つ一つの項目について、コンサルテーションを受けましょう。そしてこのような、同意書でもなんでもいいので、分かりやすい資料をもらってください。

治療を受ける前に、治療のゴールが定まっている歯科医を選ぶこと。
できればいくつか、面倒がらずに3つくらいのクリニックで、セカンドオピニオンを受けてみることも必要でしょう。
もし補綴専門医にセカンドオピニオンをお考えなら、お近くの補綴専門医を標榜する歯科医を訪ねてみましょう。補綴専門医は、噛み合わせ、被せ物、欠損を修復する専門家です。インプラント、入れ歯、クラウンの中から、患者さんに最も適した治療オプションを提案できるはず。
ちなみに、インプラントは万能ではありません。数年もすればインプラントの周りの骨が炎症を起こし、骨が溶けてなくなる場合もあります。インプラントがダメになったときに、その「インプラント治療の名医」は、きちんとした入れ歯も作れる自信があるのか、聞いてみましょう。
今日は80代の患者さんに、もう10年早く先生に出会いたかった。。と言われ、なんとも言えない気持ちになりました。インプラントの何某学会の理事長のクリニックでオペをうけたというこの方。一回法のインプラントが途中で折れてしまいインプラントはもう入れられない、入れ歯しかダメだからといって、しゃべれない咬めないこんな入れ歯しか作れない歯科医院にはもう通えませんとおっしゃってました。
一人でも多くの方が、納得のいく歯科治療を受けられること、良い歯科医師に巡り会えますことをお祈り申し上げます。
