歯周治療
〜毎日の食生活を含めた生活習慣を見直し、歯周病を予防する事が全身の生活習慣病を予防することにつながります。〜
歯周病 (歯槽膿漏) とは?
歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。
歯と歯肉の境目(歯肉溝)の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し(歯垢の蓄積)歯肉の辺縁が「炎症」を帯びて赤くなったり、腫れたりします(痛みはほとんどの場合ありません)。
そして、進行すると歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなり、歯を支える土台(歯槽骨)が溶けて歯が動くようになり、最後は抜歯をしなければいけなくなってしまいます。
日本人の歯の喪失原因の約50%は歯周病によると言われています。歯周病とは、歯を支える周りの組織が失われていく病気です。歯にプラーク(細菌の塊)が付着することにより、歯肉(茎)に炎症(腫れ)が生じ、そのまま放置しておくと、歯肉(茎)の下の顎の骨(歯槽骨)まで溶かし始め、最終的には歯が抜けてしまいます。最近になって、歯周病と全身疾患との関連や、歯周病と生活習慣や喫煙などとの関わりも次々と明らかになっており、歯周病の治療は歯科医療において日に日にその重要性が増してきています。
健康に楽しく生活するためにも、歯周病の治療を受けることは大変重要なことです。歯周病の治療は、各患者さんの歯肉(茎)の状態の詳しい診査からはじまり、プラークコントロール(プラーク等を除去し、付着しないようにすること)の徹底や、歯石除去などを行います。重要なのは、早期発見・早期治療です。なお、失われた歯槽骨や歯周組織をある程度再生する高度治療を行う歯周病専門医もおります。
次のことも歯周病を進行させる因子となります。
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歯ぎしり、くいしばり、かみしめ
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不適合な冠や義歯
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不規則な食習慣
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喫煙
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ストレス
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全身疾患(糖尿病、骨粗鬆症、ホルモン異常)
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薬の長期服用
歯周病って治るの?
現在では歯周病は、予防でき治療も可能です。 大切なのは予防、診断、治療、そしてメンテナンスです。
この15年の間に、歯周治療は急速な進歩を遂げました。 以前は「不治の病」とさえ言われていた歯周病も、現在では進行を阻止することが可能となり、健康をとりもどすことができるのです。まず、歯周病の原因は歯垢ですから、それをためない、増やさないことが基本です。そのためには
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正しい歯ブラシの方法で毎日実行することです。歯の表面を歯垢のない清潔な状態にしておく事が何より大切なことす。
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歯肉の中まで入っている歯石を完全に取り除き、さらに根の表面を滑らかにして炎症を引き起こす細菌を徹底的に除去することです。
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傷んだ歯肉、骨を治療して健康に近い歯肉にすることです。
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健康の保持のため歯科衛生士による専門的なクリーニングなどのメインテナンスを定期的に受けることです。
基本治療
歯周病の進行の程度にかかわらず、初めに行われるべき治療が歯周基本治療です。原因である歯垢の除去および歯石の除去、歯の根の面の滑択化、ぐらぐらする歯の咬み合わせの調整などです。
歯垢の除去をプラークコントロールといい、そのほとんどはご自宅でのセルフチェックとなります。 場合によっては、歯科医院で器械的に行うこともあります。
スケーリングは歯の表面や根の表面の歯垢歯石を器械で取除く事です。ルートプレーニングは歯の表面がざらざらしたり、歯石で満たされていたり、毒素や微生物で汚染された表層を除去する方法で、多くの場合スケーリングと同時に行われす。
また、歯周病の進行に伴い歯は動いてきますが、動いている歯で噛むとさらに負担が増すため、その負担を軽くするために歯を削るなどして咬み合わせの調整を行います。それでもぐらぐらして噛みづらい場合は歯科用の接着剤で隣の歯と接着し、ぐらぐらを抑えていきます。
これら基本治療により歯周組織が改善され、ポケットの深さが浅く(2~3mm)維持されればメインテナンス(定期検診)に移行します。
ブラッシング
ブラシの毛先があたっていなければ、プラークはとれません。
自分では磨いているつもりなのに磨けていない人のほとんどが、磨きたい所に毛先をあてられない人なのです。
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毛先を磨くPointに確実にあてましょう。
最初は、鏡を見ながら毛先がとどいていることを確認するのも良いでしょう。
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動かし方は?
小さく横にでも、縦にかき出す様にしても、円を描く様にしても、良いと思います。要は、歯と歯肉を傷つけることなくプラークを落とすことができれば良いのですから。
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軽く磨く様にしましょう。
力を入れて磨くと歯ブラシの毛先が開いてしまいプラーク(歯垢)が落とせません。さらには、歯や歯肉を痛めてしまいます。力の目安は、毛束がまっすぐなまま歯面に当たる程度で良いのです。
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細かく動かしましょう。
毛先を使って磨く方法がプラークの除去には効果的です。ついつい大きく動かしがちですが、歯には凸凹があるため小刻みに動かさないと、引っ込んだ所には毛先がとどきません。特に、裏側や歯と歯の間を磨く時は、大きく動かすとせっかく入った毛先がでてしまいますので注意して下さい。
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1ヶ所につき10回~20回ぐらい磨きましょう。
プラークは粘着性が高いため、2回~2回歯ブラシを動かした程度では落としきれません。1日に最低1度は、時間(5分以上)をかけてゆっくりと隅々の歯垢を取り除いて下さい。
可能であれば、毎食後磨くことが理想です。
とくに、寝る前に丁寧にゆっくりと磨くことが効果的です。
全身の健康に歯科が出来ること
歯肉の炎症が全身に多くの影響を与えることは昨今の研究で明らかになってきています。歯周病も糖尿病も生活習慣病ですから互いに深い関係があって不思議ではありません。
毎日の食生活を含めた生活習慣を見直し、歯周病を予防する事が全身の生活習慣病を予防することにつながります。
歯医者は口腔内の変化をみる事のできるプロです。口腔ケアも自分一人できちんと行うのは難しいと言われています。半年に一度は歯科医を受診し、生活習慣も含め口腔内のケアを受けるようにしてください。
歯周病予防プログラムと歯周治療
歯を残したい方は、歯の保存のプロ、歯周病専門医のいる恵比寿西シード歯科へ
歯周病とは?
生活習慣病のひとつと言われる歯周病は、虫歯とはまったく異なる菌が原因で、進行に気づきにくく、全身疾患にもつながる恐い病気です。
歯周病とは、歯垢(プラーク)中の歯周病原細菌によって引き起こされる炎症性疾患です。
歯と歯肉の境目(歯肉溝)の清掃が十分でないと、プラークが蓄積し、その中に住む歯周病原細菌によって歯肉の炎症が起こり、歯肉の辺縁が赤くなったり、腫れたりします(歯肉炎)。
そして進行すると、歯と歯肉の境目の溝が深くなり(歯周ポケット)、歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けて歯がグラグラ動くようになり、結果的に歯を失う原因となります。
なぜ歯周病にかかるのか?
歯周病の原因
前述のように、歯周病の原因はプラーク中の歯周病原細菌です。
歯周病を予防するためには原因となる細菌を除去することが不可欠で、歯の表面や歯と歯の間、歯と歯肉の境目など、かなり行き届いた歯磨きが必要です。
本人は磨けていると思っていても、実際には自己流のやり方では不十分なことが多く、毎日の磨き残しが蓄積していくことでプラークが歯石へと変化し、どんどん歯周病原細菌が住み良い口腔内環境が出来上がってしまうのです。
また、歯ぎりしや食いしばり、喫煙、ストレス、服薬(降圧剤など)、不適合な補綴物なども歯周病を進行させる増悪因子となるため、治療の際にはこれらの因子に対してもアプローチが必要になります。
歯周病はどのように進むのか?
歯周病の進行ステージ
前述のように、歯周病の原因はプラーク中の歯周病原細菌です。
歯周病を予防するためには原因となる細菌を除去することが不可欠で、歯の表面や歯と歯の間、歯と歯肉の境目など、かなり行き届いた歯磨きが必要です。本人は磨けていると思っていても、実際には自己流のやり方では不十分なことが多く、毎日の磨き残しが蓄積していくことでプラークが歯石へと変化し、どんどん歯周病原細菌が住み良い口腔内環境が出来上がってしまうのです。
また、歯ぎりしや食いしばり、喫煙、ストレス、服薬(降圧剤など)、不適合な補綴物なども歯周病を進行させる増悪因子となるため、治療の際にはこれらの因子に対してもアプローチが必要になります。
〜毎日の食生活を含めた生活習慣を見直し、歯周病を予防する事が全身の生活習慣病を予防することにつながります。〜
歯周病の治療法
歯周病治療を行う際には、まず現在の歯周病の状態を的確に検査、診断する必要があります。歯周組織の精密な検査を実施し、その結果に基づき、治療計画を立案します。
歯周治療の原則は、歯周病の原因および増悪させた因子を解明し、除去することです。具体的には、歯周病の原因である細菌の除去のため、患者自身のプラークコントロールの確立、歯科医師による機械的な歯石除去や歯面清掃を行います。原因がしっかり除去できれば、軽度以下の歯周炎では治癒を見込めます。
中等度歯周炎の場合は上記に加え、歯周外科治療が必要となってくる場合があります。最近では、エナメルマトリックスタンパク質(EMD)などを応用し、歯周組織の再生を図る歯周組織再生療法も行われています。また、保存困難と判断される重度歯周炎の歯に関しては、口腔内全体への悪影響を考え、積極的に抜歯を行うことも、治療のひとつです。